司会者 講演者紹介 |
視覚障害者の望月さんです。アメディアという会社の社長さんでもあります。
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自己紹介 |
望月優と申します。私のカードを配らせていただきます。
名刺も入っているので、自己紹介させていただきます。
目の不自由な方への声かけカード(下記参照)というものを配らせていただきました。
私はこのそばの西早稲田に住んでいて会社も西早稲田なんです。このPCビレッジとはご縁がありまして早稲田のオープンカレッジを受講しました。Javascriptとかperlの講座とかを受けてホームページ関係に興味があり、仕事でも関係がありますので勉強させていただきました。
株式会社アメディアという視覚障害者向けの補助機器あるいはソフトというものを開発している会社を経営しています。私自身が18年前に起こしたものですね。
主な商品といいますと読書機というものですが、スキャナーの上に本といいますか読むものを開いておいてワンタッチでそれを読み上げるというようなものを販売しています。
それからもう一つはホームページを音声で読みあげる音声ブラウザと呼んでいますけど皆さんはIEを多くの方が使っていますが、他にはFirefoxとかもありますけど、音声化することがある程度はできますけどやはり視覚障害者にはホームページを読むには余り便利ではないので私の会社で開発した音声ブラウザというものを使って読めば非常に効率よく読めますよということで開発して販売しています。
これが私の本業なんです。 |
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★目の不自由な方をガイドするときのポイント★
・目の不自由な方は、あなたの腕または肩につかまって歩きます。つかまるところは人によってちがいますので、おたがいに歩きやすい、自然なやりかたでガイドしましょう。
・うしろから腕をだきかかえて、階段や電車に乗るのを手伝ってくださる方がありますが、目の不自由な人にとってはこれが一番こまります。体が地面から浮くような気がして、とてもこわいからです。目の不自由な人が自分で動作ができるようにガイドをしましょう。
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・あなたは通ることができても、横にいる目の不自由な方が障害物にぶつかってしまうこともありますので、いつも「二人分の幅」に気をつけましょう。
・あなたがいつも、半歩前を歩いてください。そうです、うしろからついてくる盲導犬はいません。
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・階段を下りるときや電車に乗るときでも、あなたが先に歩きだしてください。あなたの体の上下の動きかたで、つぎにどのように踏みだしたらよいのかがわかります。
★★相手側の身になって、気もちのよいカ'イドができるように心がけましょう★★ |
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街のなかで、こまったようすで立っている人を見かけたとき
あなた : こんにちは。何かお手伝いしましょうか?
交差点で、信号のようすがわからない人を見かけたとき
あなた : 青に変わったらお知らせします。
あなた : 青です。ごいっしょに渡りましょう。
道で、迷っているかもしれないと感じたとき
あなた : こんにちは。何かお手伝いしましょうか?
※道を説明するとき、「あちら」「こちら」などのことばや、指をさして説明することは目の不自由な人にはわがりにくいやりかたです。「まっすぐ」「右」など、はっきりしたことばで説明しましょう。
道で、自分と同じ方向に歩いている人を見かけたとき
あなた : こんにちは。同じ方向に行きますのでいっしょに行きましょうか。
(※とちゅうまでしかいっしょに歩けないときでもかまいませんので声をかけましょう)
駅で、何かをさがしているようすで立っている人を見かけたとき
あなた : こんにちは。どこかおさがしですか。
あなた : こんにちは。どなたかとお待ちあわせですか。その方をおさがししましょうか。
あなた : どこ行きの電車にお乗りですか。電車がきましたので中までご案内しましょう。あいている席に、ご案内します。
あなた : ここは危ないですので、もう少しさがったほうが安全です。
(※危険な所にいる方を見かけたときには、「危ない!」とさけんだりしないで、わかりやすいことぱで説明しましょう)
講演会などの会場で、立っている人を見かけたとき
あなた : あいている席にご案内しましょうか。
いっしょに階段やエスカレーターを歩くとき
(あなたの肩や腕につかまってもらって)
あなた : 上りの階段です。
あなた : 下りのエスカレーターに乗ります。
(と言って先に歩きはじめます)
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18年前に創業したアメディアの経営 |
私の自己紹介では3つのことを紹介したいと思います。
アメディアの経営ということでは、18年のうちほとんど赤字続きです。16年のうち黒字になったのは2期ぐらいしかありません。
こんなことじゃいけないということで、私はもともと自分自身が便利になりたくて会社を始めたようなものなんですね。今から振り返ると完全にそうなんですね。私のような自分を含めて視覚障害者のパソコンなどの器具を使って、もっと便利な生活、もっと自立した生活をしたいなということで始めました。
先ほど福井さんがおっしゃったようにこういう機器を使って今までできなかったことができるということはものすごい展開なんですよね。ものすごい革命なんです。私もパソコンがあるから普通の印刷物がかけます。それもパソコンがあるからで手じゃ書けないんです。皆さんは手で書けてパソコンがあるから効率よく、お使いなんでしょうけど、あるいは文字が綺麗にかけるということでお使いなんでしょうけど、私は書けないんです。もともと手では絶対書けないんです。手で書いて皆さんにこうだよと文字の情報をお伝えすることは出来ないんですよ。
できるかできないかということは0か100かということなんですよ。
ホームページだってね、私はパソコンがなければ読めない(笑)、皆さんもパソコンがないと読めないんですね(笑)。ホームページの場合はね。パソコンを持っているか持っていないかで、全然違うんですね。
読書機も同じなんですね。読書機は単体用の読書機なんですけど、もともとパソコン用のソフトから始まってまして1996年に私の会社で操作するOCR兼読み上げですよね。
普通のOCRソフトは一杯あるのですけどOCRはマウスで操作してテキストファイルに変換するというものですけど私どもの作ったソフトというものは、ワンタッチの操作で文字認識から読み上げまで一気にやってしまうそういうものを作った。
そのソフトをもっと使いやすくするために単体機にしたんですけど結局パソコンなんですよね。パソコンがあることによって絶対に自分で読めなかったものが読めるようになったんです。
アメディアというのは自分のため自分の仲間のためにそういう会社を立ち上げたわけです。動機が不純なんです。エゴイスティックなんですね。 |
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経営者としてしっかりしなければ |
結局経営が非常に厳しくて当たり前なんですね。
マーケットが非常に狭くて、視覚障害者という非常に狭いマーケット、それに一般的に言えば普通の人より裕福でない人々を相手にするわけですから、経営者として私は何なんだということを思ってそれで早稲田のオープンカレッジに受講することになったのも、経営者としてもっとしっかりしなければだめじゃないかと思ったので受講し始めたんですね。
財務分析とかMBA講座とかいうものに出ているんですね。ところが難しいんですよ早稲田の講座は。そこで私は結局「中小企業家同友会」というのに入りましてこれは中小企業経営者の集まりなんですけど、そこで多くの学びを得まして、私はいかに経営者としてだめだったのかというのを痛感させられました。
中小企業家といっても大した企業家ではないんですよ。いわゆる立派な会社の経営者じゃないんですけど、でもそういう彼らの中に私が混じったときに私はいかに未熟だったかということを痛感させられたわけですね。
私はさっきも言ったように視覚障害者相手のマーケットだから黒字にならなくてもしょうがないかなという気持ちを内心持っていたんですね。
ところが企業家の仲間に入るともっと例えば加工食品を作っているとか印刷業をやっている会社の社長とかいるわけですが、マーケットが狭いほうが有利だということが一般的なんですよ。
マーケットが広いと競争が激しいからぎりぎりの採算を考えて必死で値段が安くなければ売れないという安いと従業員にも安い給料しか払えない給料安いといい従業員も来ないそういう厳しいスパイラルの中でやっているんだなとわかって、私は有利なはずなんだと考えが変わったんです。
そういう経営者としての勉強を続けてきてやっと去年久々に黒字になったんです。 |
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視覚障害者だけを考えていた自分から全ての障害者を考える自分へ |
一方「中小企業家同友会」に入って仕事をさせていただいて、障害者委員会というものがあったんです。
当然のごとく障害者委員会に入ったんですけど、私は今まで創業もそうなんですけど、視覚障害者のことだけしか考えていなかったんです。で、障害者委員会に入ると当たり前なんですけど、全ての障害者のことを考えて行動しているんですね。
それで私は2年前にみんなに押されて障害者委員会の委員長になったんです。障害者委員長になったら全ての障害者のことを良く理解しなければいけない。理解しようという前向きな気持ちで取り組まなければいけないということを痛感しまして、それからいろんな障害者のことを学び、障害者のことを正面から対峙しようとやってきました。
本業は視力障害者相手なんですけど、その流れの中で私は視覚障害者以外の人に何をすべきかということを考えまして、やはり障害者が経済的自立を勝ち取るということを何か私でできることはないかと、始めたことがネット福祉作業所ということでネットというのはインターネットを使ってビジネスをはじめるというのが今は始めやすいなということが正直言って思っているんですけど、私は本業のアメディアの中でも機器の開発をずっとやっている中でインターネットの重要性というものを認識しています。
本業の中でもインターネットは非常に重要なんですけど実際アメディアでもホームページ作りをやっているんですけど、もし私が0の状態から事業を起こすなら、どうするかというとやはりインターネットで集客すると思うんですね。少なくともインターネットで宣伝を打つ、どんなに技術が優れていても、知られなければ仕事にならないのですね。だから営業が8〜9割なんですね。ビジネスの成功をもたらす。80%〜90%は営業なんですね。その営業も人を雇って営業するのは最初は資金もない、人もないところで営業するのはインターネットが一番いいと思うのです。
そういうことでネット福祉作業所というものを始めました。ここのPCビレッジさんにお世話になっているのは在宅パソコン講習養成講座というもので、在宅というのはお宅にお邪魔してということなんですね。
障害者のお宅にお邪魔してパソコンの講習をする人を養成すると言う講座をこのまえ4月8日に第一回を行いました。あさっての4月30日に第二回を行います。
実は4月8日に受講していただいた川股さんに昨日ある視覚障害者のお宅に行っていただいたんです。助かりました。ちゃんとやっていただいて、それが第一回目だったんですけどね。
在宅で何故パソコンをサポートするかというと、パソコン技術をちゃんと身につけて欲しいからですよね。 |
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検索上位を目指すパソコン記事ライティングサービス
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その後実際の作業としてはパソコン記事ライティングサービスというのをやっているんです。
これはゴーストライターやりますよということなんですけど、ゴーストライターといってもいわゆる本のゴーストライターではないんです。
ホームページの記事を書きますということなんですね。ホームページの記事を書きますといってもどういう趣旨で書くかと言うと検索エンジンに見つけられやすいように記事を書くということです。GoogleとかYahooとかね。検索エンジンに見つけられやすいキーワードを使うということですね。
あるお客さんからキーワードをもらってこの記事を見つけやすい文章を作るということです。これは私が検索エンジンの勉強を1年前ぐらいからやってその手法は私の本業のアメディアのほうでは使っているんです。
アメディアのホームページはGoogleで拾って欲しいなというキーワードをほとんど拾ってくれる、1番か2番で拾ってもらえる記事を書けるんですよ。
ただ本当にものすごく競争が激しいというキーワードであったらそれは無理ということですけども、自分のブランドというか自分の商品ということでは他の人に探して欲しいキーワード、Googleで一番になるということは決して難しくない。
本文を書くところだけやっているんです。
それをまたHTMLに落とすというのはまだ難しい。少し一ランク上のスキルになるので今のネット福祉作業所のメンバーにはそこまで教え切れていないのでそこまではやっていませんけど。いずれやりたいと考えています。
これは少しは注文は来ております。
注文をとるためにうまく宣伝しなければならないなと思っています。 |
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視覚障害者 経営者 障害者自立支援者 変わり行く自分 |
そんなことで私の焦点というか、まず私が視覚障害者ということですね、視覚障害者が便利にならなければならないということで始まってそれが流れ上経営者になってしまったんで、別に会社の経営者にならなくても良かったんです。
とにかく経営者になってしまったんです。そういう流れで経営者になってしまったんで、経営者になるぞと思っていなかったんですけどあるいは儲けるぞというつもりでなったんではないので経営者としては育たなかったんですけど同友会に入ってから、経営者として努力しなくてはならないと思っているんですが、これは今発展途上です。
自分が成功するぞというとこから、障害者全員が幸せになる、障害者が経済的に自立できる仕組みを作ろうということで、入植作業所というのを始めたばかりなんで、うまくいくか本当は分からないんですけど何とか成功させたいと思っているところです。
私自身もここ数年間変わってきた、早稲田のオープンカレッジに通うようになって5年位かな、私自身がどんどん変わってきているなという感じがするのですけど、人が前向きに幸福な人生を歩めるということはほとんど心の問題だなと今は思っているんですね。
特に障害者なんてその通りなんですね。
障害を持つということは普通から見れば重たいことですよね。
苦しいというか不利なことですね。
だけど障害を持ったということを自分は何でこんなに不幸なんだろうと思ったら不幸なんです。
障害を持っているということをプラスのほうに、考えることができたら必ずそういう人は幸せになれる。
これは実は障害者だけではなくて全ての人がそうなんだと思います。
どんな逆境にぶつかっても、その逆境をプラスのほうに解釈できるプラスの方向に考えられるような心の持ち主であれば、必ず突破口が開けるんじゃないかと本当に思います。
障害者仲間でもそうなんです。
同じ障害でも元気な人と、落ち込んでいる人がいるじゃないですか、障害は全く同じなんですよ。
心の持ち方が全てなんです。
ネット福祉作業所で障害者が経済的自立を目指すといっても、スキルじゃないんですね、スキルを身につけようという気持ちが第一歩で、身につけようという気持ちがあれば誰でも身につくんですね。
誰かが身につけているということはやろうとすれば身につくんですね。
自分がだめだと思えば身につかないんでそういう気持ちにみんながなってもらうにはどうしたらいいかという、今私が考えている課題です。
これで話を終わらせてもらいます。 |
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